ギターを始めたい。そしてあわよくばラウド・メタル系の曲を弾ける様になりたい!
けど、楽器メーカーや種類が多すぎて何を選んだら良いのかわからない…。
こういった疑問に答えます。
筆者はアマチュアのコピーバンドやオリジナルバンドのギタリストとして、10年以上活動しています。ラウド・メタル系好きのため、内容はそんなジャンルを演奏したい方向けに記載していますが、ラウド・メタル系を演奏するつもりが無い方でも、判断基準の1つとして参考になるかと思います。
ギターメーカー・ブランドの選び方
ギターメーカーやブランドは国内・世界を問わずたくさんあります。
それぞれ色々な特徴や、演奏するジャンルなどによりメリット・デメリットがありますが、色々並べると混乱して決めにくいと思いますので、筆者のラウド・メタル系寄りな経験から3つに厳選してみました。
筆者がおすすめする初心者向けギターメーカー・ブランドは以下3つです。
- Ibanez(アイバニーズ)
- SCHECTER(シェクター)
- FERNANDES(フェルナンデス)
順番に解説していきます。
Ibanez(アイバニーズ)
Ibanezは日本の楽器メーカー、星野楽器が1950年代から製造する国内ブランドギターです。
弾きやすさにこだわった「極薄ネック」を多くのモデルに採用している事が特徴です。その弾きやすさから、海外ミュージシャンからも人気です。初心者向けの安価モデルも多数あります。
オールジャンル向けに販売していると思われますが、近年はラウド・メタル系寄りなギターが多く発売されています。
各ギターの構成パーツをよりラウド・メタル系志向にカスタマイズした、メタルミュージシャンのためのギターラインナップに「Axion Rabel(アクシオン・レーベル)」、「Iron Rabel(アイアン・レーベル)」シリーズがあります。
筆者も最初はIbanezのRGシリーズを購入し、一番最近購入したギターもIbanezのRGです。メタルに限らず、オールジャンル対応可能なのでおすすめです。
SCHECTER(シェクター)
SCHECTERはアメリカ合衆国カリフォルニア州が本拠のギターメーカーです。
ギターを構成する各パーツを、高品質かつオリジナリティ溢れるラインナップで組み上げる生産力が特徴で、美しい木目を活かした加工のギターも多くあります。
ラウド・メタル系志向のギターランナップに、「Diamond(ダイアモンド)」シリーズがあります。
高品質&輸入ギターも多いため、平均的にお値段がちょっと高めです。お金に余裕がある方や、デザインにこだわりたい方におすすめです。
「お金がないけどどうしてもSCHECTERが欲しい!」という方は、中古品を狙うのも良しです。
FERNANDES(フェルナンデス)
FERNANDESも国内ギターメーカーで、Fender(フェンダー)社やGibson(ギブソン)社などの海外メーカーのコピーモデルや、それに準じたオリジナルモデルを多く販売しています。
過去〜現在に至るまで、国内アーティストが多く使用しています。全盛期のX JAPANメンバーなど、ヴィジュアル系バンドでの使用率が高めな印象です。
ラウド・メタル系志向ギターというくくりのラインナップはありませんが、X JAPANのhideが好んで使用していた変形ギター「モッキンバード」タイプのギターが有名ですね。
「ヴィジュアル系ロックバンドが好き、コピーバンドをやりたい!」という方におすすめです。
安いモデルを探している方には、廉価版ブランド「BURNY」もあります。
お金がないけど、早く始めたい方向けのギター
お金がない!けれど早くギターを始めたい!という方もいるかと思います。
こんな方には、楽器屋さんによく置いてある、ギター・ストラップ・シールド・アンプなどがひとまとめになった「初心者セット」をおすすめします。
1万円〜4万円台のお手頃な値段で手に入ります。またそれぞれの機材を検討する時間も節約できます。
なお、少し注意点があります。これら「初心者セット」は安物の寄せ集めである事が多く、特に無名ブランドギターの場合は以下の問題が出る場合があります(=挫折要素が少し増えます)。
- 故障率がちょっと高い
- 音を出した時のノイズが大きい
- 木材の加工処理が雑で、弾きにくい事がある
しかし、上記は初心者ギタリストにとってはそこまで問題になる事も少ないので、ぶっちゃけ気にしなくてもOKです。
もちろん、すべての初心者セットに上記のような問題があるわけではなく、優良ブランドギターの特売品が初心者セットに入っている事もありますし、基本的にはメインとなるギターは自分で選ぶ事ができるはずです。
心配な方は、冒頭で紹介したブランドのギターが入っているか、無名メーカーでないかをネットで調べたり店員さんに聞いたりしましょう。
メタルを弾きたい方は、後述するギターのシェイプやピックアップなどの構成パーツも参考にしてみてください。
【まとめ】おすすめギターメーカー・ブランドの選び方
ギターメーカー・ブランドを選ぶ基準を以下に簡単にまとめます。
- とりあえず迷ったら → Ibanez
- 高品質でちょっとオシャレに → SCHECTER
- 国内ロック・ヴィジュアル系のコピー → FERNANDES
- お金がない → 楽器屋さんの初心者セット
なお、その他ブランドでも良いギターはたくさんありますので、お金や時間に余裕のある方や、メタルに興味がない方は他のメーカー・ブランドも色々検討してみてください。
その他安定・安心なギターブランドはFenderやGibson、ESPあたりですかね。品質や音質は間違い無いと思いますが、かなり高値ですので、それぞれの廉価版ブランドを検討するのもOKです。
ギターのシェイプ(形)の選び方
ギターのシェイプも色々あります。
ラウド・メタル系向けのおすすめシェイプを紹介します。また、メタルやヴィジュアル系といえば変形ギターってイメージがあるけど、初心者にはどうなの?という所を解説します。
ストラトキャスター・テレキャスタータイプ
筆者のおすすめNo.1です。
Fender社のストラトキャスターやテレキャスターというモデルや、それを模倣・コピーした各楽器ブランドのギターシェイプです。
おすすめする理由は以下です。
- 座ってても、立ってても弾きやすい
- ギター本体の重量バランスが良く、自宅・スタジオ・ライブで長時間演奏しても疲れにくい
- ギターソロの際によく触る、ハイフレット部分が弾きやすい
ストラトキャスターやテレキャスタータイプは、他シェイプのギターに比べて「挫折要素を減らせる」という大きな強みがあります。
筆者も色々なシェイプのギターを使ってきましたが、最終的にはストラトキャスタータイプに落ち着いています。
レスポールタイプ
レスポールタイプのギターは、音の鳴りがしっかりしており、他シェイプのギターより太い音が出せます。そのため、バッキング(ギターソロをあまり弾かない)パートの演奏を主体とする方におすすめです。
なお、高い音程のハイフレット部分が割と弾きにくいため、ギターソロをピロピロ弾きまくるテクニカルなプレイを重視したい方には、あまりおすすめしません。
ただしレスポールタイプのギターでも、テクニカルなギターソロのフレーズを弾きまくるプレイヤーも一定数居ます。
また練習を積み重ねて色々弾ける様になってきた後、音作りのこだわりからレスポールタイプに移ったり、「レコーディングはレスポールで」という方も多いと感じます。
変形ギタータイプ
変形ギターにも細かいシェイプが色々ありますが、ひとくくりにしました。
結論から言ってしまうと、変形ギターは弾きにくいので初心者にはおすすめできません。
理由としては、まず座って練習する時に弾きにくい事が挙げられます。特にトゲトゲしてるシェイプのギターは、太ももにギターがぐりぐり当たって痛かったりします。
じゃあ立って練習すれば良くない?という意見もありますが、変形ギターはその独特のシェイプのため、重量バランスが悪い事が多く、立ち演奏時は肩に大きく負担がかかったりします。
そうです。変形ギターは座ってても立ってても弾きにくいのです!
つまり言い換えると「挫折要素が多い」という事になります。
実際に変形ギターを使用している方々の演奏動画を、YouTube等で見て頂ければ分かると思います。弾きにくそうにしていたり、独特の弾き方をしていたりします。
なお変形ギターはもちろん「ライブ映え」しますが、中級者以降に求められる「ライブステージでのパフォーマンス力」がある程度必要になります。このパフォーマンス力がない状態では、棒立ち演奏ではせっかくの変形ギターも台無しになってしまいます。
筆者もそこそこラウド・メタル系の曲が弾けるようになり、ライブでのパフォーマンスに力を入れ始めた辺りから変形ギターを購入しました。
挫折要素を減らし、練習の継続力を上げるためにも、まずは練習しやすい・弾きやすいシェイプのギターを買いましょう。
フレット数の選び方
フレットとは、ギターの指板にたくさん付いてる金属の棒です。この金属棒の間の弦を押さえて弾く事により、音程の揃ったキレイな音を簡単に出すことができます。
ヘッド側から1フレット、2フレット…と数え、音が高くなっていきます。
エレキギターでは22フレットや24フレットのものが多くあります。
24フレットの方が、22フレットと比べて2音階だけ高い音が出せます。
ラウド・メタル系には「24フレット」のギターがオススメ
筆者は「24フレット」のギターをおすすめします。
ラウド・メタル系に限らず、ロックミュージックでは、24フレットまで使ったギターソロが多くあり、ギターソロを練習する様になってから「フレット数が足りない…」なんて事は避けたいですよね。
なお、メジャーバンドのアーティストモデルやオリジナルギターで25フレット以上あるものもありますが、ほとんど使うシーンが無いため、余程のファンでもない限りは買うのはオススメしません。
ラウド・メタル系に限らず、ロックを演奏するなら、なるべく24フレットのギターを選びましょう。
ピックアップの選び方
ピックアップとは、簡単にいうと弦の音を拾うマイクの様なものです。
ただしマイクとは原理が違います。永久磁石の棒と、それに巻きつけたコイルにより、弦振動を電気信号に変換する仕組みです。
コイルが1つのものを「シングル」、2つのものを「ハムバッカー」といいます。
さらにコイルの数とは別に、9V電池などを接続し出力を上げる「アクティブ」、電池を使わない「パッシブ」の2種類があります。
ピックアップは「ハムバッカー」で「パッシブ」タイプが搭載されているギターをおすすめします。
理由は以下の通りです。
- ハムバッカーの特性により、ノイズが少ない
- ロックやラウド・メタル系によくあるヘヴィな(歪んだ)音を作りやすい
- 定期的な電池交換などのメンテナンスが不要
シングルピックアップを使うアーティストも大勢いるので、そちらを選ぶのもOKですが、筆者としては音作りの難易度が若干高い気がしてますので、初心者にはおすすめしません。
また、アクティブピックアップについては、常に電池切れの恐怖に晒されることになり、挫折要素が増えます。
実際に筆者も「さぁライブで演奏するぞ!」という時にアクティブピックアップの電池切れが発生し、コンビニまで急いで買いにいくというトラブルを経験した事があります。その事件以降電池切れ恐怖症を患っています…。
ただし、アクティブはパッシブには出せない「中低音の太い音」が出せます。音色にこだわり、聴き比べる中でどうしてもアクティブの音色が好きな方、電池残量の管理がしっかりできる方は、アクティブピックアップを選ぶのもOKだと思います。
なおピックアップのメーカー・ブランドや音作りについては、こだわり始めると泥沼・無限地獄に陥ります。いくらお金があっても足りませんので、ここでは取り上げません。
そのうち別記事でコスパの良い音作りや機材、セッティング等について取り上げようかと思います。
ギターを弾くのに最低限必要なものの選び方
ギター本体以外で必要なものは以下です。
- ピック
- シールド
- アンプ(自宅練習用)
- チューナー
- バンドスコア
- クロス
本記事公開当初は、大体の項目について解説付きで載せていましたが、見返した所明らかに不足していた事と、コンテンツ追加により記事が長くなるので別記事にします。
近日中に公開します。
おわり。
それでは、素敵なギターライフをお送りください。
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